アスファルトシングルとは?
こんにちは、マストホームズ静岡富士支店の原田です。
今回は、最近のお家でよく目にするようになった『アスファルトシングル』についてお話させて頂きます。アスファルトシングルの屋根とは、北米でのシェア率が高く、100年以上前からアメリカやカナダで使用されている定番の屋根材です。特徴としては『洗練された意匠性と優れた機能性、軽量で加工しやすい』と言うのがあげられます。ガラス繊維の基材にアスファルトを含浸・コーティングして、砂粒で表面を着色して作られています。砂粒によってさまざまな色がありカラーバリエーションも豊富な屋根材です。名称が似ていることもあり『アスファルトルーフィング』と混同されることもありますが、『ルーフィング』とは下地に使われる防水シートの事になりますので、アスファルトシングルとは別物になります。アスファルトシングルは『シングル』と呼ぶ人もいます。アスファルトシングルはシート形状になっています。シートなのでゴムのように折り曲げたりすることが出来、曲面でも使用できるので複雑な屋根の形状にも施工しやすい特徴があります。開発された当初は火に弱いという欠点がありましたが、日本での防火試験に合格して、建築基準法の改正による製品の性能評価でも認定されている商品です。
アスファルトシングルはとても合理的な有用性のある屋根材です。ではアスファルトシングルのメリット・デメリットについてお話させて頂きます。
アスファルトシングルの耐久性についてです。メーカーによると、標準的に耐久性は10年から20年と言われています。防水保証は10年位の製品が多いです。現在は更に優れたものも出てきています。これは、10年でダメになるという訳ではなく20年以上経過しても保たれているアスファルトシングルを施工した屋根もあります。現在使用されているアスファルトシングルは従来のものに比べて品質が向上しているものが多くあるのです。アスファルトシングルは仕上げ材に防水シートが使用されている為、防水性にも優れています。トタンやカラーベストやガルバリウム鋼板は防水シートに釘やビスを多く打って施工するため工事後にしっかりと試験は行いますが防水シートに穴をあけて施工するため雨漏りの危険性が少し心配になりますが、アスファルトシングルは専用の接着剤・セメントを使用するため極力防水シートに穴をあけずに施工することが可能です。ただ、屋根の形状によっては、アスファルトシングルでも釘やビスを多めに打ってあげないといけない場合もありますのでしっかりと施工前に話を聞くことが大切です。また、はとんどの商品で表面に天然石が使用されていることから天然石が緩衝材となり、金属屋根とは違い防音効果も期待できます。
シート状の柔らかい材質の為、ハサミやカッターで切ることが出来るよう、加工も簡単にできます。一般的な屋根に比べて軽量の為、耐震性にも優れた屋根材にいます。また、他の屋根材とは違い、割れたり錆びたりする心配もないのが一つのメリットです。
アスファルトシングルは多くの住宅に使用されてきていますが、次にデメリットについてもお話します。
アスファルトシングルは勾配がない屋根への施工は不向きです。アスファルトシングルは構造的に勾配がある屋根に施工するために作られた屋根材です。その為、勾配が緩やかな屋根や水平の屋根には基本的に施工が不向きと言われています。施工出来ないこともあります。勾配がどの程度かにもよりますが、勾配が緩やかな屋根の形状の場合アスファルトシングルよりもスレートの屋根材の使用が向いています。
また、表面に天然石が使用されていて防音性はメリットでお伝えしましたが、これがデメリットにもなります。年数劣化により剥がれが酷くなると、雨樋に砂が詰まると言ったこともあります。バルコニーなどにも落ちてくる可能性もありますのでお掃除が大変と思う事もあります。天然石は見た目も良く見えますが、屋根が凸凹している為、カビやコケの粒子がたまりやすく、かびやこけが発生しやすいデメリットもあります。
軽量で耐震性に強いメリットはありますが、逆に言うと1枚がとても軽く薄いことが特徴の為、風の強い地域では飛びやすく、台風の風で飛ばされてしまう事もます。飛ばされたところから雨漏りをする可能性も出てきますので、剥がれた場所を修繕する必要もあります。台風や竜巻など風が強い地域には不向きともいわれています。
アスファルトシングルは多くのメリットもありますが、また、デメリットもあります。意匠性も良く軽くて施工もしやすく魅力のある屋根材ですが、年数による劣化も心配の種にはなります。10年を目安に屋根の業者に清掃、点検をしてもらうことをお勧めします。その際に、剥がれがないか、補修が必要かなど、劣化具合を見てもらうと安心です。
今回は最近の屋根に良く使用されてきているアスファルトシングルの屋根材についてお話をさせて頂きました。次回はアスファルトシングルの劣化・メンテナンスに関してもお話させて頂きたく思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。