塗装の種類と下地処理の違い

こんにちは、マストホームズ静岡富士支店の原田です。今回は外壁の下地の処理に関してお話させて頂きたく思います。

塗装の下地処理とは

下地処理とは外壁を塗装する前に既存の外壁材を手直ししてあげる事です。

塗装をしていく上で大変重要なことでもあり、下地の処理を怠ることにより以下のデメリットがあります。

  • 早期色あせ
  • 塗膜の剥がれ膨れ
  • サビなどが発生しやすくなることもあります

下地処理は塗装の工程として最も重要な工程になってきます。

では下地処理に関してお話させて頂きます。

下地処理と言っても傷み、外壁の種類などによっても変わってきますので一つずつお伝えします。

モルタル壁の特徴

まず初めにモルタル壁の劣化、下地処理に関してです。モルタル壁は基本的に砂やセメントを水で練り混ぜて作る外壁材になります。そなためモルタル壁は防水性が弱く表面に塗装をすることで雨から外壁自体を守るように作られています。

モルタル壁に良くみられる劣化としてひび割れ、塗膜の剥がれが見られます。そのままほかっておくと、ひび割れや塗膜の剥がれている部分から雨水を浸透させ、モルタル壁の浮き・欠落・雨漏りと進んでいく可能性があります。こういったことを事前に防ぐたにまずは劣化の下地処理・補修を行い塗装をしていくことが必要です。下地処理はさらなるひび割れ、雨漏りを防ぐためにも大変重要になります。

それでは、どのような劣化の状態で、下地処理が必要なのかお話します。まずはひび割れに関してですが、ひび割れと言ってもヘアークラックと呼ばれる細い筋が入った物から、幅が5ミリ以上も空いてしまっているものまで多く存在します。外壁のクラックがヘアークラックと言う隙間も細かいクラックの場合はさほど気に掛けることはありません。しかしクラックであるのは間違いありませんのでほっかておくわけにはいきませんが、塗装をする前の下地処理はほぼありません。塗装をする際の下地材で埋まりひび割れは見えなくなります。気にかけてほしいひび割れは構造クラックとも呼ばれる見たからにわかり、隙間の空いているひび割れです。こういったひび割れは、内部に水をまわして雨漏りの原因になったり、ラス網とモルタル自体を剥がし、浮きや欠落に原因にもなります。下地処理の必要なクラックです。

では、どのように処理をしていくかです。まず初めにクラックに合わせてサンダー等で1センチ程の切込みを入れます。Vカット・Uカットと言われる工程です。

 

カットした部分に、新しく樹脂モルタルを入れてならします。乾燥したら全体の模様と合わせた下地材で形を整えて塗装してあげます。大きなひび割れは塗料では埋まらないためしっかり処理をしてひび割れを埋めてあげる事が重要な下地処理になります。

次に塗膜の剥がれ・浮きです。塗膜の剥がれ・浮きにはいくつかの原因があります。年数が経ちモルタル壁と塗膜の密着が弱くなり剥がれてしまう場合、又は、外壁材が乾燥していない、下地材がしっかり乾燥していない状態、下地材が十分に付着していない状態で上塗り材を塗装してしまう事で起こる劣化です。塗装してから数年しか経過してなくても起こる症状でもあります。

では、もし塗膜が剥がれたり浮いてきたらどのような下地処理を行うことが重要かお伝えします。まず初めに現状剥がれている部分の塗膜を除去していきます。ケレン工事と言われる工程です。ここで手を抜いてしまうと新しく上から塗装をしても既存の塗膜がモルタル壁との密着が弱い為、既存の塗膜と一緒に剥がれてきてしまう恐れがあります。その為、しっかり除去してあげる事が重要です。特に剥がれている部分と剥がれていない部分の境目は再発しないように念入りにケレンしてあげる事が重要です。除去する作業が終わりましたら、洗浄で汚れを除去していきます。一緒にケレンで出たごみや汚れも落としてあげます。下地処理が終わりましたら塗膜を剥がした部分が段差になっている為、パターンを付けて目立たないように下地を作ります。その後全体的に塗装を行います。

モルタルの劣化。ひび割れ、塗膜の剥がれ・膨れの処理をしっかり行い塗装してあげる事で、お家の美観だけでなく寿命も長く保つことが出来ます。モルタル壁の下地処理をするときは参考にした頂ければと思います。

サイディングボードの特徴

次にお家の外壁材で主流になってきているサイディングボードの劣化、下地処理に関してお話していきます。サイディングボードと言っても種類があるのはご存じでしょうか?窯業系・金属系・木質系・樹脂系などの種類があります。中でも主流で外壁材に使われているのが窯業系サイディングになります。窯業系と言うように窯で作るボードの事です。ですが全て窯で作るボードが窯業系という事ではなく、窯業系のサイディングボードはセメント・繊維質、混和材を混ぜて窯で焼き上げるものを言います。繊維質が使用されることにより、砂や砂利にはない強度が生まれ、混和材が入ることによってコンクリートなどにはない軽さを生むことが出来ます。ただ、繊維質、コンクリートではモルタル壁と同じで雨水を弾くことが出来ないため、表面に塗装が必要になります。では、サイディングボードの主な劣化としてどんなものがありどのような下地処理が必要かをお話します。

サイディングボードのお家の劣化に関して主にみられるのが、ひび割れ、ボード自体の変形、つなぎ目にあるシーリング材の劣化です。まずはひび割れ、ボードの変形です。サイディングボードは簡単に表現すると、薄い板です。特に窯業系サイディングボードはコンクリートの要素を持っている為に水分を吸ってしまいます。吸ったり乾いたりすることでサイディングボード自体が変形していきます。変形に耐えられなくなった部分から引っ張られたりすることで割れが発生します。表面の塗膜が日光によって劣化することにより、雨水を吸う機会が増えると更に吸い続けてしまうため、変形が起こりやすくひび割れにつながりやすくなります。傷みを進行させないためにも塗装してサイディングボード自体を守っていくことが大切です。塗装=防水材と考えてあげる事が大事になります。

もう一つの傷みとしてシーリング材の劣化です。これはサイディングボード同士の隙間を埋めてあげる防水材でもあり、自信やお家の様々な揺れから守るための緩衝材の役割も保っています。もしもサイディングボードが一枚の板で全て作られていたとしたら、薄い板の為に割れてしまいます。その為には大変重要な役割を担っています。シーリング材の劣化は、雨漏りにも直結することも少なからずありますので、割れや、隙間が出来ていたら早めの対応をしてあげる事が大切になります。

では、そのように処理をしてあげるのが良いかです。変形してしまったサイディングボードは、タッピングと言ってビスで打ち込む作業になります。これは外壁の内側に胴縁と言う外壁を止めている木があるのですが、その木がある部分であれば多少戻りますが、必ず戻ると約束が出来ません。胴縁は一面あるのではなくスパンをあけて入っている為、胴縁のない所はまず戻らないと思ってもらいたいです。また、最近のサイディングボードはビスで打ち付けずに金具で止めているものが多くなってきています。その為、変形しても戻せないものもありますので注意して下さい。ひび割れに関しては、専用のパテを打ってあげます。そのまま塗装してもひび割れは埋まらないため、パテを打ってひび割れを補修して雨水が入らないようにしてから塗装してあげる事が大切です。どちらにしても表面の塗膜の劣化が原因になってくることから塗装してあげるをお勧めします。

次にシーリング材の処理の仕方についてお話します。シーリング材はゴム質のものになります。その為日光に当たり続けることにより表面が硬化していきます。そして、全体的に硬くなることで、割れてしまったり、取れてしまうことがあります。そうなってくると、緩衝材の役目も、防水材の役目も無くなってしまいますので、しっかりとした処理をしてあげる事が大切になってきます。シーリング材の処理と言っても増し打ち、打ち替え、化粧打ちと施工の仕方に違いが有る為、どのような施工をしていくことが良いのかは、しっかり業者の話を聞いて決めていくことが大事になってきます。シーリングの役割として緩衝材、クッション材の役割が有る為、どれくらいの厚みを付けてあげる事が良いのか、塗料との相性にも気を付けて施工・処理をしていくことが大切になってきます。

板金(トタン)の特徴

最後に鉄部の下処理の仕方についてお話します。お家の外壁には板金を使用している部分があります。劣化としては表面の塗膜が劣化して雨水が当たることによって錆が発生してしまいます。錆をそのままにしてしまうと板金部分に穴をあけてしまうことがあります。錆を発見したときは早めに処理をしてあげる事が大切です。

では、どのように下地処理を行うかをお話します。まずは、ペーパーや電動器具で研磨して錆を落としていきます。これは大変手間のかかる作業になります。ただ、この作業に手を抜いてしまうと錆が再発生する可能性が有る為、下処理としては大変大事な作業になります。周りの錆を落とした後、穴や割れを発見したときは専用の金属パテで埋めてあげます。ここまでが下地の処理になります。塗装を行うときは、下地材に錆止めを塗ってから重ねて塗装をしてあげる事が大切になります。錆は一度発生してしまうと処理をしても再発生する可能性が多くあります。少しでも再発生を抑えるためにもしっかりした下処理をしてあげる事が重要になってきます。

塗装は、仕上がり、見た目、耐久性と言うのが大事になりますが、仕上がりを良くするためにも、見た目、耐久性を長く保つためにも、下地処理に手を抜いて塗装をするだけでなく、長期的な住まいの保護という事も考えた工程、処理の仕方をしっかり行うことがお家を長く保つためにも大切になります。下地処理の重要性、処理の仕方をしっかり理解して工事を進めていくことが一番大切な工事になっていくと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。もしお家の傷みが目立ってきたなと思いましたら、マストホーム静岡までご連絡をしていただければと思います。簡単な質問からしっかり対応していきたく思いますので宜しくお願い致します。

 

 

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