コーキング工事の先打ち、後打ちについて
皆さんこんにちは!マストホームズ静岡の田中と申します。新年度が始まったり、来月からは年号も令和と新しくなったりと節目とするにはとてもいい時期になりました!私も今度こそダイエットを成功させたいと思っています!とはいえ早速、花見で食べすぎた感がありましたが、、、
お子さんの進学のバタバタを乗り越え、次はお家のお手入れをご検討されている方も多いかと思います。
しかし今回は、実際に塗装工事で使える重要な話とは言えないお話をさせて頂きたいと思います。要はとてもマニアックなお話です。正直、知らなくても問題ない部分ではありますが、塗装のことはある程度、調べ尽くしてしまったというツウの方に、上級編としてお伝えしたいと思います。
さて、本題ですが、タイトルにもある通り、塗装工事にはつきものなコーキング工事の先打ち、後打ちについてです。
ここでいう先と後とは、なんの先と後かといいますと、塗装作業の前にコーキングを行うか、後にコーキングを行うかの違いになります。
通例、サイディングボードを使用されているお家では、外壁塗装のタイミングでコーキングを打ち替えます。その際、先にコーキングを打ち替えたあと、塗装をする、いわば先打ちで施工する業者さんがとても多いと思います。
≪先打ちのデメリット≫
コーキングを先に打ってから塗装作業を行うことはごくごく一般的な考え方ですが、実はこれには大きなデメリットがあり、塗料メーカーからは基本的に禁止されています。
それは、コーキングの上に塗料が乗るため、塗膜へのコーキング材による汚染(ブリード現象)、剥離、収縮割れなどの不具合が起きることです。
実際に私たちがよく使用する日本ペイントさんの各塗料のカタログにも必ず施工上の注意点として、次のような文章が記されています。
例:ファインシリコンフレッシュ
施工上の要点・注意事項38番
シーリング面への塗装は、塗膜の汚染、はく離、収縮割れなどの不具合を起こすことがありますので行わないでください。やむを得ず行う場合は、シーリング材が完全に硬化した後に行うものとし、塗り重ね適合性を確認し、必要な処理を行ってください。
このように、塗料メーカー側のからは基本的にはコーキングを行った上に塗料を塗る行為は避けるように喚起されています。実際に上記のような不具合がでることは私も今までの現場で確認済みです。
ではなぜ、私たちも含め多くの塗装店が先打ちを行なっているのか?
≪先打ちのメリット≫
それは、シーリングがむき出しよりも、シーリングが塗料で隠れていた方がシーリングの耐久年数があがるためです。
シーリング工事は、塗装作業の先に行った場合、シーリングの上から塗装をかけるため、先程お伝えした通り、上の塗料が裂けやすかったりしますが、シーリングの上に裂けていたとしても一膜あることによってシーリング材に直接日光があたりづらく耐久年数があがります。
逆に塗装作業の後にシーリング工事を行った場合、シーリングの上に塗料が乗っていないため、塗料が裂けることはありえませんが、日光(紫外線)が直接当たるため劣化は明らかに早くなります。ですのでシーリングを先に行い塗装を上にのせる業者が多いのだと思います。
このように複雑な割に重要ではないお話は、お客様との商談時に割愛してしまいますのでこのような機会にお話ができてよかったと思います。是非、塗装工事の際にご参考にして頂ければ幸いです。
有り難うございました。