シーリングの劣化について

こんにちは!㈱マストホームズ静岡の田中直と申します。

季節はもうすっかり秋めいて肌寒くなってきました。工事会社としては一日中外での作業ですのでつらい季節ですが、頑張っていきたいところですが、私は昨年インフルエンザでダウンしたので今年はマスクを常備して対策をしていきます!インフルエンザの注射は毎年打っていますが、種類が少しでも違うと感染してしまうそうですので皆様もお気をつけください。

今回は、シーリングの劣化状況に関してお伝えしたいと思います。

シーリングは最近のサイディング貼り付け工法の住宅には切っても切り離せない重要な部分になります。サイディングとは、近年、戸建て住宅に最も多く採用されている外壁材で、特徴としてはその形状が縦455mm、横は約2mほどの板状になっていることです。その板を何枚も用いて外壁を形成します。外壁材が何枚も分かれていることにより地震などの揺れが起きた場合、一枚一枚が別々に振動し、外壁全体にクラック(ひび割れ)が起きにくくなっています。しかし、一枚一枚が分かれているということはそこに無数の継ぎ目が出てしまいます。継ぎ目の位置は、サイディングの種類や張り方により様々ですが、その継ぎ目・隙間に用いるのがシーリング材です。

シーリング材は、サイディングの動きに追従するために樹脂でできており、非常によく伸びます。もちろん外壁以外でもお風呂場やキッチンなどの水廻りには防水材として頻繁に採用されています。しかし、お家の内部とは違い、外壁に用いるシーリングは、太陽の紫外線によりかなり早く劣化してしまいます。これをご覧になられている皆様のお家も築10年を経過しれいるのであれば、シーリングが固くなってしまっているのではないでしょうか?

先程、記載させて頂いた通り、シーリング材は樹脂でできているため、非常に柔らかいゴム質です。しかし、ゴムですので紫外線で劣化してしまいます。過程としては、輪ゴムなどももちろんそうですが、シーリング材がなぜ柔らかいかという点にその原因があります。シーリング材の中には、可塑剤という成分が入っており、それがそのものに柔らかさを添加してくれています。しかし可塑剤は、紫外線によりゴムの外へと出ていってしまい、年々少なくなってしまいます。そのため、シーリング材の場合、10年も経つと可塑剤がなくなり、カチカチに硬化してしまうのです。

シーリングが硬化してしまうと、サイディングの動きに追従できず、シーリング自体が裂けてしまいます。シーリングは劣化し、ゆくゆくは避けてしまうものと考えられていますので、外壁のシーリングの下にはハットジョイナーという金物が入っており、シーリングが裂けたとしても内部に雨水を侵入させないようには出来ていますが、その効力も完全ではないため、シーリングが裂けてしまっているようであれば早急にシーリングの交換工事が必要になります。

シーリングのメンテナンス方法としては、基本的には撤去して打ち替えをすることが一般的です。外壁に関しては、サッシ廻りなどは、カッターでシーリングを撤去出来ないため、増し打ち工事を行う場合もありますが、シーリングはゴムですので太さ・厚さが重要です。厚さのことを打ちしろといい、打ちしろがしっかりと確保できないとシーリングが薄いため、すぐに硬化が始まってしまいます。

最近は、可塑剤を含まないシーリング材も出てきています。弊社で採用しているオートンイクシードという商品も可塑剤を含まず30年経ってもそこまで劣化しないと言われています。可塑剤を含まないと柔らかさはないの?という話ですが、そこを置き換えで可塑剤のように無くなってしまう素材ではなく、LSポリマーという素材を使っています。技術は日々進化しているという事ですね!

今回はシーリングの劣化に関してお伝えさせて頂きましたがいかがでしたでしょうか?皆様のお役に立っていれば幸いです。

それではまたお会いしましょう!

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