次世代ガルバリウム鋼板「SGL」をわかりやすく解説
さて今回はガルバリウム鋼板についてお伝えしてきたいと思います。
皆さんもどこかでガルバリウムという言葉は聞かれた事ないでしょうか?そもそもこのガルバリウムとはどういう物かというと、簡単にご説明するとさびにくい鉄の板です。
ただ鉄ですと、どうしてもサビがでてきてしまいますので、鉄がさびないようにする為に、亜鉛とアルミニウムの合金をめっきした鋼板のことです。
ガルバリウム鋼板を初心者向けに解説
かみくだいてご説明すると、鉄を亜鉛とアルミニウムで保護してさびにくくしているのがガルバリウム鋼板という物になります。
このガルバリウム鋼板は最近新築・リフォームで使われてくることが多くなってきています。
最近の住宅事情
例えば、新築時に外壁がガルバリウム鋼板のお家はほとんど塗装リフォームをされなくても大丈夫なものになります。
屋根も同様にガルバリウム鋼板の屋根は塗装メンテナンスの必要性が低いです。
最近、濃いネイビーの外壁で、トタンの様な金属系の外壁が使用されているお家はほとんどがこのガルバリウム鋼板のお家になります。
皆様もお家を見れば必ず、見たことあるというふうになると思います。新築以外でもリフォームでもこのガルバリウム鋼板はとても活躍しています。
応用方法
例えば、屋根のカバー工法・葺き替え工事といって、現状スレートやカラーベストの屋根材の上からこのガルバリウム鋼板を被せてしまい、屋根のメンテナンスの必要性を無くしたり、瓦屋根のお家で瓦を全部とってしまい、新しくガルバリウム鋼板の屋根を作っていく工事などを検討されている方多くいます。
もちろん外壁も同様にガルバリウム鋼板をカバーしたり、交換したりしてリフォームされているお家もあります。
注意点
ただ、外壁は窓など開口部が絡んでくる事も多く、費用がかかり過ぎてしまう為、ガルバリウム鋼板と言えば屋根のリフォームが一番メジャーだと言えます。
その他にも屋根・外壁全体工事という大がかりな工事だけでなく、破風板・庇と言ったお家に付いている附帯物もこまめに塗装をしていかないとボロボロになり、劣化してしまいます。
この劣化してしまった状態で塗装をされてもすぐペンキが剥がれてしまう為、破風板や庇などにガルバリウム鋼板を被せていく事で、見た目も綺麗にすることが出来、長持ちもする施工方法があります。
築15年以上経過してからの塗装工事に入らせて頂くお宅様で、該当箇所があるお宅様に弊社でもご提案している内容になります。劣化したら費用がかかるというのは、こういうガルバリウム鋼板を被せたりする費用がプラスでかかってくるという意味合いもあります。それでは、実際ガルバリウム鋼板にはどんなメリットがあるかを詳しくご説明していきたいと思います。
ガルバリウム鋼板の特徴
ガルバリウム鋼板のメリットは大きく分けて3点あります。
1点目きれい
2点目安心
3点目やさしい
と言った点になります。
それぞれを詳しく解説していきます。
カラーバリエーション
まず1点目のきれいとはどういうことかと言いますと、ガルバリウム鋼板は豊富なカラーバリエーションが特徴になります。お施主様の好きなお色を選んで頂けるほかにも、色々な色の組み合わせを行うことが出来ますので、お洒落な外観を再現することが出来ます。またガルバリウム鋼板は工場で色々な形に加工することが出来ますので、モルタル壁やサイディングボードでは出来ないような、自由自在なデザインが可能です。その為優れた加工性によって、多彩なデザインに対応することが出来る事が第一のメリットとなります。
軽量化
続いて2点目のあんしんというのは、まず地震に強いと言う事です。とにかくガルバリウム鋼板は軽いです。例えば屋根材で比較していくと、昔ながらの瓦や粘土瓦の1㎡あたりの重さは約60キロ、スレートやカラーベストは1㎡あたり20キロ、ガルバリウム鋼板は1㎡あたり5キロから6キロほどとなっています。1㎡でこれくらいの重さの違いが出ますので、屋根全体となった時の重さは大分変ってきます。屋根に軽い素材を選ぶと、地震の揺れが少ないお家になります。ガルバリウム鋼板は粘土瓦の重さと比べて10分の1程度ですので地震に強いと言えるでしょう。他にも火や雨に強いこともガルバリウム鋼板の特徴と言えます。ガルバリウム鋼板の中には国土交通省により不燃材料の認定を受けているものもありますので、火の粉や雨水の侵入を防ぐことが出来ます。また、ガルバリウム鋼板は他の素材と比べても耐久性が高いので長期にわたって美しさを保ってくれます。
環境保護
最後にやさしいというのは、まず地球にやさしいと言う事です。このガルバリウム鋼板は主原料が鉄ですのでリサイクルが可能になります。自然素材である鉄は環境への負担も低いと考えられています。またこちらは新築のお話しですが、ガルバリウム鋼板は加工性に優れている為、ソーラーパネルを設置するのに適した形状の屋根を作成できます。その為最近では金属屋根用のソーラーパネル設置に必要な部材もたくさん販売されています。新築で太陽光をご計画の方には是非お勧めになりますし、リフォームでも屋根のカバー工法と太陽光をセットで行うなどのご提案も出来ます。またこのガルバリウム鋼板はサイフにもやしいです。もちろんスレート系の値段と比べるとガルバリウム鋼板の商品自体の金額は高くなりますのが、後々のメンテナンス費用などを考えられた時には、ガルバリウム鋼板の方がお得で安心になります。また従来の葺き替え工事といって屋根を交換して新しい屋根に交換する工事と比べたら、ガルバリウム鋼板は軽い為上からガルバリウム鋼板を被せてしまう、カバー工法などが可能なため、屋根の交換とは圧倒的に費用を抑えて施工することが可能になります。
続いては、皆様が気にされるガルバリウム鋼板の悪い噂についてご説明していきたいと思います。ガルバリウム鋼板の悪い噂というのは主に3点あります。私も結構皆様に言われることの多い疑問点ですが、ガルバリウム鋼板は鉄だからサビが出てきてしまうのではないか?という点、ガルバリウム鋼板は鉄の為夏場に熱くなるのではないか?という点、ガルバリウム鋼板は雨音がうるさくないか?という3点になります。この3点はやはり皆様が鉄に対するイメージからきているものと思われます。確かに鉄がサビているところや、夏場鉄が熱くて触れない事はよく目にしたり、体験された事皆さんあると思います。そのような素材を使っているので、当然上記のような3点は起こる可能性があると皆様が疑問をお持ちだと思います。
まずガルバリウム鋼板は鉄だからサビやすい?点ですが、冒頭にも少しご説明させて頂きましたが、鉄のサビるという欠点を補うために開発されたものが「めっき」の技術になります。その為ガルバリウム鋼板は非常にサビに強い素材となっています。またガルバリウム鋼板の中にも様々な種類があり、ガルバリウム鋼板の表面の塗装もフッ素を含有した物や、ガラス繊維で強化した物(無機系)など用途によって選ぶことが出来ますので、サビに関しては全く問題有りません。
次にガルバリウム鋼板は夏場に熱くなったりしないのか?という点ですが、一般的に屋根や外壁の断熱性能は外壁材・屋根材そのものよりも、お家の内部にある断熱材の性能により影響を受けています。最近の住宅の断熱材の性能はかなり向上していますので、屋根材・外壁材がガルバリウム鋼板だからと言ってお家が熱くなってしまう心配はありません。これは塗装における遮熱塗料などにも同じことが言えます。遮熱塗料を塗るとお家が涼しくなるなどのPRを見たことはありませんか?外壁・屋根などの表面温度が下がったとしても、お家の中の温度に影響を与える可能性は少ないと考えられます。
最後にガルバリウム鋼板は雨音がうるさくないか?というという点ですが、昔のトタン屋根は確かに雨音がうるさいというイメージがあります。しかし、こちらも上記の熱さの疑問と同じように、住宅の遮音性能は屋根材そのものよりも屋根の下地や天井の性能による影響が大きい為、屋根材による差はほとんどなく、雨音に関しては住宅の構造によるところが大きく影響してきます。
といった様に表面にガルバリウム鋼板であろうと、サイディングボード・モルタル壁・ALCボード・カラーベストなどであろうと、お家の中の温度であったり、騒音や雨音に関しては大きな変化にはならないといえます。もちろん素材ごとの特徴により、多少は表面温度で温度が違ったり、音にも多少の違いはあると思います。ただそれが違い過ぎるという訳では無く、実際は気づかない程度の範囲であると予想されます。確かにお家の中の温度というお家の構造上のレベルになってきますし、実際このような事が本当であれば、こんなにたくさんのガルバリウム鋼板が新築時で使われることもないと考えます。
とここまではガルバリウム鋼板の全般的なメリット・デメリットをお伝えさせて頂きました。ここからは、次世代のガルバリウム鋼板とも言われている「エスジーエル」についてご説明していきたいと思います。実際にこの「エスジーエル」とガルバリウム鋼板は何が違うのか?という点ですが、簡単にお伝えすると、「エスジーエル」のものは長持ちすることが出来る点です。何故長持ちするかという点ですが、冒頭にもご説明させて頂いた、ガルバリウム鋼板の原板(鉄)をサビから守ってくれているのが、亜鉛とアルミニウムの合金を「めっき」したものになります。実は「エスジーエル」には亜鉛とアルミニウムの他にマグネシウムが含まれています。このマグネシウムが加わる事で亜鉛が強化され、通常のガルバリウム鋼板と比べ「めっき」の力を3倍以上保つことが出来ます。これは屋外の「複合サイクル腐食試験」や「曝露試験」等でも証明されています。また表面に機能性の塗料が塗られていますので、遮熱の効果や耐汚染の効果が得られる「エスジーエル」のガルバリウム鋼板もあります。その為「エスジーエル」は海岸から500メートル以上離れていれば、原板の穴あき25年の保証がついたり、塗膜にも塗装の種類によりそれぞれの保証を付けることが可能となっています。
このように「エスジーエル」に関わらず、ガルバリウム鋼板には様々なメリットが従来の素材と比べると存在しています。新築ではもちろんの事、リフォームでも様々な場面で活用されることが増えてきています。弊社で良くご提案させて頂くのは、お家の破風板がボロボロになってしまっているお宅様には、塗装を行っても2~3年で剥がれてきてしまう可能性がある為、この「エスジーエル」のガルバリウム鋼板を上からカバーさせてしまいます。そうすることで、破風板がこれ以上劣化してしまう事を防ぐと同時に、塗装をする事での剥がれてきてしまうデメリットの心配もなく、長期的に美観を保たせることの出来る弊社のおススメ工法になります。破風板だけでなくとも、最近では庇の天板や住宅に使われている柱や倉庫など、傷みが予想以上に出てしまっている部位や業者さんに交換しないと施工が出来ないなどと言われた事がある方、意外にもこのガルバリウム鋼板は折り曲げや色々な形に加工する加工性に優れていますので、ガルバリウム鋼板で対応出来てしまう事も多いです。また、屋根がスレート屋根のお宅様で傷みがひどいお家や、屋根のお手入れを頻繁にされたくないお家にはカバー工法のご提案をさせて頂いていたり、屋根が瓦のお家で地震などの耐震性が気になるお家の方には、葺き替えで軽い素材のガルバリウム鋼板の屋根に交換してしまう工事のご提案などをさせて頂いています。確かにその時施工にかかる費用は決して安い金額ではありませんが、長い目をみて頂いた時には、このガルバリウム鋼板の工事はおススメになります。もちろんこのようなガルバリウム鋼板での補修が必要ない状態で塗装していくことが1番の理想だと思いますが、中々そのように定期的に出来る工事でもないと思いますので、皆様のお家でも少しここが心配だなどという箇所がございましたら是非弊社マストホームズ静岡にお気軽にご連絡下さい。