塗膜剥離の原因やデメリット
こんにちは!マストホームズ静岡の工藤です!
今回は塗膜の剥離(剥がれ)についてお話しさせて頂きます。
マストホームズ静岡では、外壁や屋根を塗装して頂いたお客様へは、塗膜の剥離に対しての保証書を発行させて頂いております。
弊社が保証書をお出ししている理由としましては、塗膜の剥離は、施工不良(施工業者のミス)である可能性が高いからです。
上塗り、下塗り、乾燥など事例の多くが確認すれば手抜きとは言いませんが、それぞれの現象には必ず原因があります。
住宅の塗装工事となると、大きな金額がかかります。何十万円、もしくは百万円以上の金額の支払いをして、数年で塗装が剥がれてしまっては困りますよね!ですので、今回は塗膜が剥がれる原因と対策についてお話しさせて頂きます。これから塗装工事をご検討されている方は、参考にして頂ければと思います。
1.塗膜が剥離した場合のデメリット
①美観が悪くなる
塗装が剥がれてしまった住宅は、非常に古い家に見えてしまいます。
塗膜の剥がれというのは、塗膜の経年劣化による寿命ではなく、施工不良によって起こるケースが多いので、実際は比較的新しい住宅だったとしても、ボロボロの古い家に見えてしまうことがあります。
②塗膜が外壁を守る役割を担えなくなる
塗膜の役割は、住宅の外壁や、内部を守ることが目的になります。当然の事ですが、塗膜が剥離した場合、塗膜に穴が空いている状態ですので、雨水等も中に入れてしまいますし、住宅を守ることが出来ません。
その為、外壁や、屋根の塗膜が剥離した状態が続いた住宅は、紫外線や雨水等で内部の防水シートまで劣化が進み、住宅の躯体そのものにまでダメージが及んでしまいます。
2.塗膜の剥離の原因
下地処理不足
塗装は下地で決まるとも言われるくらい、塗装工事に関しては下地処理が重要な工程になります。
塗装工事の下塗りには「高圧洗浄」、「ケレン作業」、「クラック補修」等があります。
・高圧洗浄
高圧洗浄とは、外壁や屋根についたコケ、カビ、汚れ等を、高い圧の水を高圧洗浄機を使って塗布することで、洗い流していく施工になります。塗装をする前には、必ずと言っていいほど必要になる施工になります。
ある程度築年数の経過した住宅の場合、外壁や屋根にコケ・カビや汚れが発生しているケースが多いと思います。実際に塗装をする前に、このコケ、カビ、汚れを十分に落としてから塗装をしないと、後々塗膜が剥離する原因となってしまします。塗装前の外壁の素地面に、油脂、ホコリ、水、塩分等が付着していた場合には、塗装初期からの付着力が弱く、短期間での塗膜の剥離を生じやすいです。塗装を行う際には必ず高圧洗浄を行い、付着している汚れを落としていくよう、注意しましょう。ちなみに、マストホームズ静岡では、高圧洗浄を行う前に、バイオ洗浄という、外装用の洗浄剤をつかっての洗浄も行っております。通常の高圧洗浄だけでは落とせない汚れも根こそぎ落としてから、塗装工事を行っております。また、稀に「足場を組まずに、安く塗装しますよ」と言って営業に来たという職人さんの話を聞きます。このような業者さんには注意が必要です。なぜかと言うと、高圧洗浄の際は、かなりの高い圧で水が噴射されますので、水しぶきが近隣に飛散しないように、住宅の周りに建てた足場に飛散防止の養生シートをかけて行います。「足場を組まずに塗装をする」という業者さんの場合、十分な高圧洗浄を行えない可能性が高い為、後々の不具合につながる可能性が高いと思われます。
・ケレン作業
ケレン作業とは、高圧洗浄では取り除けない古い塗膜や汚れ、金属部分に発生した錆などを、専用のブラシやスポンジ、工具等で除去していく作業になります。高圧洗浄ではコケ、カビ、汚れは除去できても、古い塗膜や、金属部分の錆び等は取り除けない事も多い為、その場合手作業でのケレン作業が必要になります。ケレン作業は外装材の種類や劣化状態によって施工のレベルが変化します。比較的新しい住宅ではケレンが全く必要のないケースが多いです。しかし、築年数の古いお宅、特に外壁や、屋根にトタンが使用されている住宅で、長い間メンテナンスがされていない様な場合は、ケレン作業に手間がかかる為、大きな費用がかかることがあります。
・クラック補修
クラックというのは、ひび割れのことを言います。外壁に発生したひび割れは塗装前に補修しておく必要があり、この作業を怠ってしまうと、後々の不具合の原因になることがあります。
外壁には「サイディングボード」、「モルタル(塗り壁)」、「トタンやガルバリウム等の金属壁」、「タイルやコンクリート壁」等の外壁がありますが、この中でも特にひび割れが発生しやすいのが、モルタルと、コンクリート壁になります。ひび割れが起こりやすい理由としては、サイディングボードなどの外壁は、家が揺れても外壁材自体が動く仕組みになっており、サイディングボードの継ぎ目にある目地材も、衝撃を吸収してくれるクッションの役割を担ってくれる為、外壁にひび割れが発生しにくいです。それに対し、モルタルやコンクリート壁は外壁全体が繋がっている為、揺れを逃がす部分が無く、外壁にひび割れが発生しやすい仕組みになってしまっています。ひび割れが発生したままの状態で上に塗装をしても、塗料だけではひび割れが完全に埋まらない為、後々同じ部分にひび割れが発生してしまう可能性が高いです。現状、外壁にひび割れが発生している場合は、しっかりとした補修(パテ埋めや、場合によってはひび割れを一度削り、左官工事を行う)をしてから、塗装工事を行うようにしましょう。
下地材の選定ミス
外壁、屋根の塗装は、基本的に下地塗装と主材塗装の工程があり、いきなりペンキを塗る訳では無く、ペンキと素地の密着をよくする為に、下地材の塗装が行われます。
下地材の種類には、シーラー、プライマー、サーフェイサー、フィーラー等、様々な種類があります。素地の劣化具合や、種類によって下地材を使い分ける必要があり、施工には専門的な知識が必要です。
素地の劣化が激しく、上から塗った液体を吸収してしまうような場合は、下地材の塗装を重ねて行う事で、一度素地を固めなくてはなりません。そうしなければ、主材を塗っても表面にしっかりとした膜が作られず、防水機能が発揮されにくくなってしまいます。マストホームズ静岡では、カラーベストコロニアルの屋根の住宅には、必ず4回塗り(下地材2回、主材2回)を行っております。外壁よりも屋根は紫外線が長い時間当たる為、劣化しやすい為です。
素地との相性も注意しなくてはなりません。例えば、ひび割れの補修性のあるフィーラー等は、サイディングボードに塗装することは出来ません。フィーラーは厚みのある下地材な為、熱を持ちやすいサイディングボードに塗装してしまうと、熱による膨れを起こしやすいです。また、先日ご説明させて頂いたモニエル瓦等の特殊な瓦も、専用の下地材で塗装しないと剥離する可能性が非常に高く、施工には専門的な知識が必要になります。
保証の有無と内容
塗装工事は専門的な業者に依頼しないと、不具合に繋がることも少なくありません。しかし、上記でお伝えした通りで、下地材の選定や、施工方法には様々な方法があり、知識と経験が必要になる為、施主様が全ての施工内容を理解するのは難しいと言えるでしょう。そこで重要になるのが保証の有無です。万が一不具合が起きた時に、対応してもらえるかどうかは、保証の有無によって決まります。個人の塗装職人さんでは保証を出していない事が多く、塗装工事は特別な資格が無くても作業出来る工事なので、色と値段だけで決めてしまい、失敗するなんてケースも耳にしますので、注意が必要です。
また、保証が有るだけだはなく、保証内容も明確になっているかも非常に重要です。「施工後〇年間保証します」と、保証期間がはっきり明記された保証書もあれば、「施工不備があれば対応します」等の曖昧な内容の保証書もありますので注意が必要です。マストホームズ静岡では、塗料によって年数は違いますが、外壁、屋根共に、保証年数以内に剥離があった場合の塗り直し保証を出させて頂いております。(最長10年)
また、塗装工事をお世話になったお客様には、10年間の無料定期点検を実施しております。
いかがでしたでしょうか?
今回は塗膜の剥離についてお話しさせて頂きました。施工するうえで様々な注意点があることはご理解頂いたと思います。ただ、全ての内容を消費者様が理解するのは非常に難しい為、必ず明確な保証や、定期点検がある業者さんに依頼をするようにしましょう。塗装工事は一生に何度も行うイベントではありませんので、業者さん選びは慎重に行って頂き、後悔の無い施工になればと願っております。
まずは気になる箇所をきちんと調査をしてもらう。
その後に適切なアドバイスを受ける。
でもこの時の説明が不十分になっている時にはいろいろ見えてこない点があります。
例を挙げるなら、
写真が症状ごとにきちんとまとめられていない。
商品の品質についての説明でも専門用語が多い。
技術やスキル等良いことしかいってこない。
どこか変だと思った時点で必ず他の会社にも同じ症状を診断してもらうことをお勧めします。