家の基礎は外壁工事の時に修繕するべき?
こんにちは!マストホームズ静岡富士支店の佐藤です!
今回は、すべての家にあるのですが、外壁や屋根と比べると意外とピックアップされない箇所である基礎についてピックアップしようと思います。
家の基礎とメンテナンス
まずは、家の基礎は建てた後にどのように管理をしていくべきなのか?という点をご紹介していきます。
家の基礎とは
基礎に関してはすべての家の基本となっている箇所ですのでご存じの方が多いと思いますが、外壁や屋根を塗装して基礎はそのままでいいのかなと思われたこともあるかもしれません。ですので基礎について詳しく説明してみます。
まず前提として、外壁や屋根と同じで基礎は塗装した方がいいのかという事ですが、それに関しては各会社でいろいろ意見が分かれるところです。外壁や屋根ですと議論の余地はないのですが、基礎に関しては様々です。ですので正解はないので個人的に言わせてもらうと、やらないよりはやった方がいいですが、特別理由がない限りはやらなくてもいいと思っています。それは基礎の構造や役割などからそう思うのですが、そもそもの基礎の構造と役割を確認してみます。
基礎の役割
そもそも基礎はなぜ必要なのでしょうか?基礎がないと家はどうなってしまうのしょうか?基礎は家の土台のようなものです。そのため基礎がしっかりしていないと少しずつ家が傾いて建付けが悪くなったり、地震や台風で家が崩れやすくなってしまいます。家の基礎には大きく分けて3つの種類があり、一般的には土地の状態や建物に応じた基礎を選んで工事が行われます。
家の基礎の種類
家を建てる時に土地に問題があるから標準の方法ではなく、強度を上げる必要があります。
こんなやり取りを経験しているご家庭も多いはず。
ではそれぞれの工法についてご紹介していきます。
ベタ基礎
ベタ基礎とは、現在最も主流となっている基礎で、家の下すべてをコンクリートで固めて作るのですが、コンクリートを流す前に鉄筋を組むことで、鉄筋コンクリートにして基礎の強度を高めています。家の下全体が基礎面積となるので、家の重量を基礎部分で分散して受け止めることができ、地盤にかかる重さも分散させるので、耐震性も高く家が傾きにくいです。また、防湿シートで地面を覆ってからコンクリートを流して固めるので、湿気を防ぐ効果もあり、湿気を好むシロアリが家に侵入するのを防ぐことができます。
布基礎
布基礎は、建物を支える部分である『立ち上がり』だけが鉄筋コンクリートになっている基礎のことを指します。鉄筋コンクリートを使用している部分が、ベタ基礎よりも大幅に少なくなるので、費用を安く抑えられるという点が大きなメリットです。しかし、ベタ基礎のように防湿シートを地面に張らないので、立ち上がり以外のほとんどで地面の土がむき出しの状態となり、土を伝ってお家に湿気が伝わりやすくなるというデメリットもあります。布基礎は、建物を建てる場所の地盤が柔らかい場合に使われ、鉄筋コンクリートの保有量が少ない分、基礎自体の重さがベタ基礎ほどなく、地盤にかかる重量が軽いため、地盤を調査した際に布基礎が推奨される場合もあります。
独立基礎
独立基礎は、建物の柱部分だけにコンクリートを打ち、基礎部分が独立している状態の基礎を指します。現在では、一般的な住宅にはほとんど採用されていない基礎なのですが、ビルやマンションなど、住宅ではない建物で使われてこともあります。柱部分しか基礎がなければ、強度が低くなってしまうと思うかもしれませんが、独立した基礎同士を『地中梁』と呼ばれる鉄筋コンクリートの梁でつなぎます。そのため、建物の形状によってはベタ基礎や布基礎よりも強度が高い基礎になることもあり、鉄筋コンクリートが少なくて済むので、費用が圧倒的に安いというメリットがあります。
といったパターンがありますが、一般的な住宅であれば大半がベタ基礎だと思います。そこでベタ基礎の傷みの種類を挙げてみます。
家の基礎の痛みとは
家は屋根や外壁の色が劣化するのも重要な問題。しかし、それ以外にも大切なことがたくさんあります。
実際に相談を受けた事例についてご紹介をしていきます。
汚れ
基礎部分に付く汚れで代表的なものに『雨染み』が挙げられます。劣化してきたコンクリートの内部まで雨水が浸透している場合に起こりやすく、さらに劣化が進んでいる状態では、コンクリートの中にある鉄筋のサビが、サビ汁となって基礎の表面に滲み出てきてしまいます。さらに、雨染みが起きている場所が日当たりの悪いところであれば、カビやコケといった汚れも発生してしまいます。
ひび割れ
コンクリートは、水分を含みやすく温度の変化に弱いという特徴があり、水分を含んだコンクリートは膨らんで、乾燥したときには収縮するので、ひび割れがが起きてしまいます。また、夏の時期は昼間は気温が上がりますが、夜になると急激に気温が下がり、この温度変化でもコンクリートが動いてひびが入ってしまいます。このように、基礎部分は家の中にあるものとは違って、気候や気温の変化を直接受けてしまうので傷みが進みやすいです。
内部の腐食
基礎部分には、コンクリートの強度を高めるために鉄筋が入っていますが、基礎の劣化によって内部の鉄筋まで腐食するという現象が起きてしまいます。内部の腐食が起きてしまう原因のひとつに、コンクリートの中性化というものがあります。一般的なコンクリートはアルカリ性の物質で、鉄筋をサビから守ってくれる役割も持っているのですが、雨水や空気中に含まれる二酸化炭素に長時間さらされていると、コンクリートの成分であるアルカリ性のカルシウム化合物が中性化してしまいます。コンクリートが中性化すると、鉄筋のサビを防ぐことができなくなり、サビてしまった鉄筋が膨張して基礎部分のひび割れにもつながります。
これらが代表的な痛みの種類なのですが、これだけみると外壁や屋根と同じく塗装をした方が良いという風に聞こえますが実はデメリットもありまして、簡単にいうと基礎の塗装は劣化が早いです。
基礎に塗装をすることで、塗膜ができて基礎を守ることができますが、外壁や屋根と違い基礎は地面と隣り合っていて、雨が降ると地面で跳ね返った雨水が当たりやすく、地面から舞った土埃も付きやすいのですぐ汚れてしまいます。さらに、塗膜を作り厚みが出来るので中からの湿気を外に出す本来の働きが弱まり、内部で劣化が進んだり、塗膜の膨れや剥離といった外壁なら保証対象である傷みもすぐ発生するリスクもあります。一応基礎専用の塗料も各メーカーから出ていますが、比較的最近出てきたものも多いので実際のところはまだ分かりません。
こういった基礎塗装のメリット・デメリットを考えると個人的には、確かに基礎も塗装した方が全体の仕上がりとしてはキレイだと思うのですが、塗装後のデメリットを考えると無理に塗装する事もないと思います。築30年くらい経っていてかなり傷んであるのであれば話は別ですが、10~15年で初回の塗装であればまだ必要ないと思います。ただ最近では新築時から基礎を塗装しているメーカーもあるので新築時に塗装がされているケースはしても良いかもしれません。いずれにしても、そのお家ごとに傷みの程度も種類も違いますので、担当の人とよく相談して決められるのが一番だと思います。もちろんマストホームズ静岡でも基礎塗装は専門分野ですので些細な事でも相談してもらえたらなと思います!!それでは、また来月にお会いしましょう!では!
家の基礎も放置して良いということではありません。
塗装工事の相談を行う際に自分の家の基礎部分にひび割れなどが見つかっていたらそのままにしておくことはおすすめできません。
住まいの問題は何か起きてから対処をするほうが必要以上にお金がかかってしまう事例が非常に多いです。
事前に対策をしておくからこそ、少しでも今の状態を長持ちさせることができる。
この考え方を優先しておくと、築年数における不安を少しでも防止する効果につながります。これから先も安心して生活できる家を保つために壁、屋根、窓、天井、床などさまざまなパーツを手入れしておきましょう。
問題が起こってからまとめて一気に直すというのは費用を抑えることが難しいケースもあります。
問題が起きる前に保護をする。このほうが保護という意味でもコストを抑えることが可能になります。
今何からやるべき?こんな素朴な疑問からでもお気軽にご相談ください。