富士市のお家の特徴~搔き落とし仕上げについて~

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 こんにちは!季節外れの雨や台風に翻弄されております、マストホームズ静岡富士支店の佐藤です。いや~本当に困ってしまいますね、ここまで長く雨が続かれると。外回りの仕事が多い僕たちにとってももちろんですが、他の職業の方々ももちろん良いことはないですよね。普段ご家庭で洗濯をされているすべての奥さん方々にとってもかなり迷惑な話だと思いますし、普段公共交通機関でお仕事に向かわれている方々にとっても、電車やバスの雨の時のジメジメ感は好きな人はいないと思います。あとスポーツ界も影響を受けていますね。僕の大好きな野球の話で興味がない人には申し訳ないのですが、ホームグラウンドが屋外球場のチームは雨天中止が今年はすごい多いです。特に阪神タイガースは日程の消化が危ぶまれていて、もしかすると何十年ぶりのダブルヘッダーの可能性もあるみたいで、せっかくなら見てみたい気もするのですが選手にとってはたまったものではないので、無事日程を消化できるように願っています。

 といった具合に雨の愚痴を吐いてしまったのですが、実は僕、今年の4月から富士市に住み始めたばかりで例年の天候や気候といったところがわからないので、よくお客さんに聞いたりするのですが、やはり皆さん口をそろえておっしゃるのが、今年は特別雨が多かったり、台風が直撃したりという年みたいでして、富士は通常であればもっとすごしやすい土地なようですね。冬も雪が降ることは少なく、災害も少ないということで良いところに引っ越せてよかったなと胸をなでおろしています。

 ただ、仕事上の話なのですが、富士に来て初めての発見も多々ありました。細かく分けるとキリがないので代表的な例で言うと、初めて見た作りのお家が多かったです。上で今年の4月から富士に住み始めたと書いたのですが、それまでは3年ほど広島に住んでいまして、その前は名古屋に住んでいたりしたのですが、富士で初めて出会いました。それが、モルタル壁のお家の仕上げのパターンである、『リシン搔き落とし』という仕上げパターンです。

 すでにご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、リシン搔き落とし仕上げについてご説明させていただこうとおもいます。

 1 リシン搔き落とし仕上げの特徴について

            リシンを使用するというところは、搔き落としの吹き付けも一緒なのですが、わかりやすく言うとパターンの付け方が違います。まず、吹き付けの場合ですが、セメントやアクリル、顔料、骨材などを混ぜ合わせた材料を、リシンがんといわれる専用のスプレーで外壁の表面に吹き付けていきます。そのため表面が細かい粒がバラバラにザラザラとした手触りになります。『リシン吹き付け』は施工単価が安いことと施工が簡単なことからモルタルの外壁の新築住宅で多く使われています。他にも色々仕上げのパターンはあるのですが、多くの場合はこの『リシン吹き付け』が選ばれています。

 一方でリシン搔き落としの場合は、材料は吹き付けの場合と同じですが材料が硬化する前に剣山やワイヤーブラシなどで引っ掻く仕上げになります。リシン吹き付け仕上げよりも、繊細で柔らかく、深みのある仕上がりになるのが特徴です。外壁に高級感を持たせたい場合に選ばれることが多いです。

 2 リシン吹き付けのデメリットとリシン掻き落としのメリット

   基本的にはリシン吹き付けと掻き落とし、どちらが多く選ばれているというと、リシン吹き付けの方がかなり多いです。理由としては、まず初期費用が安いということです。吹き付け以外のモルタルの表面仕上げ材の中で最も価格が安いです。そのため、なるべく初期費用を抑えるためにモルタルの新築住宅にはリシン吹き付けが選ばれていることが多いです。

   二つ目のメリットは、モルタルの表面仕上げ材の中でも、最も通気性に優れているということです。基本的にモルタル外壁の住宅は木造が多く、外壁の内部も木材で建築されています。その中で外壁の通気性が低いと内部に水がたまり、木材を腐食させる原因になります。ですので、リシン吹き付けは外壁の通気性を確保できることから選ばれています。特に、四季があり、湿度が高い日本では特に使われることが多いです。

   三つ目のメリットは、仕上がりが最近のサイデイングボードなどの壁材と違い、土壁のような仕上がりになるので、重厚感を出すことができます。そのため、和風住宅で特に人気があります。

 というようにリシン吹き付けには多く使われるように色々なメリットがあります。しかし、デメリットも有ります。メリットのほとんどは新築時のことでデメリットはそのあとの事になります。

   一つ目のデメリットは、リシン吹き付けはザラザラとした凹凸のある表面仕上げのために、他の表面仕上げと比べてコケやカビといった汚れが付きやすいです。最近多いサイデイングボードですと、表面が工場塗装されていてツルっとしているのでそこまで付きやすくはないので、リシン吹き付けの場合は新築からある程度経つと汚れが目立ってきます。

   二つ目のデメリットにして最大の弱点は、クラック(ひび割れ)が入りやすく、他の材料と比べて耐久年数が短いことです。これは、リシン吹き付けで使用されるアクリル樹脂がひび割れを起こしやすい素材であることが原因です。構造的には、下地の割れに塗膜が引っ張られるような形でひび割れが発生します。髪の毛くらいの薄いクラック(ヘアークラック)であればまだいいんですが、爪が入るくらいの深さになってしまうといよいよ内部に水を入れてしまうことになります。ですので、リシン吹き付けの場合は10年前後で塗装工事をする必要があります。

  一方でリシン掻き落としの場合なのですが、リシン吹き付けよりもメリットが多いです。

  一つ目のメリットは、上でもご説明した仕上がりに関してです。見た目のイメージとして、リシン吹き付けが粒の小さい骨材が均等に吹き付けてあるイメージに対して、粒の大きい骨材が立体感があった状態で吹き付けられるので、多様な表情を創り出すことができます。落ち着いた質感とたたずまいを表現できることから、高級住宅の外壁にも数多く採用されています。

  二つ目のメリットは、基本的にはリシン吹き付けのデメリットが軽減されるような形になります。汚れの付きやすさや、ひび割れといったリシン吹き付けのデメリットが出にくくなりますので、長年美観を損なわずに耐久性を持たせることを考えると、リシン吹き付けよりはリシン掻き落としの方が良いと思います。ただ、金額的には当然ながら高くなりますので、どちらにするかはよく考えるべきポイントになります。

 と言った様にそれぞれメリット・デメリットありますが、塗装工事は基本的には現在の下地を生かした仕上がりにになります。リシンであれば細かい凹凸が、掻き落としであれば大きい凹凸がといった様にです。サイディングボードやALC、洋風か和風、それぞれ特徴があります。それに合わせて塗料を選んでいくことが大事になりますので、是非塗装工事に関心がある方はマストホームズ静岡に相談して頂ければと思います!!

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