色決めについて

こんにちは!マストホームズ静岡の工藤です。今回は、住宅塗装の際の色決めについてお話しさせて頂きます。

色決めは、実際に塗装をするときに必ず必要になる作業になります。ただ、お客様によっては色決めで悩んでしまい、中々工事開始が出来ないなんてケースもよく目にします。元々の家の外装と、色を大きく変更しない場合は良いですが、イメージチェンジをする場合は色を決めるのに勇気がいるものです。なので今回は、外装工事の色決めのポイントをお伝えしますので、お役に立てて頂ければ幸いです。

①真っ白と、真っ黒の色は汚れが目立ちやすい

1つ目のポイントとして、白と黒の色はあまりお勧めではありません。車の色で考えるとイメージしやすいと思いますが、シルバーやクリーム色などと違って、白と黒の車は汚れが目立ちやすいと思います。どうしても白や黒で塗装をしたい場合は、施工業者によく相談をし、汚れのつきにくい塗料を選ぶなど、対策が必要となります。

②赤、青などの原色は極力選ばないようにする

真っ赤、真っ青などの原色で外壁を塗装した場合、経年劣化で色褪せが非常に目立ちやすいです。また、屋根の下など紫外線が当たらない部分は色褪せしない為、色ムラが発生し、古びて見えてしまう傾向があります。塗ったばかりの時は鮮やかでキレイな為良いと思いますが、塗装工事は一度施工すると基本的に10年以上は同じ色な為、長い目で、劣化のしにくい色を選ぶことをお勧めします。もちろん経済的に余裕があり、5年~7年毎に塗装工事を施工できるのでしたら話は別ですが…

③周りの景観にも意識を向けて色決めを行う

大前提として、家の色をどんな色にするかは住まれている施主様の自由です。しかし、もし色にそこまで強いこだわりが無い場合は、出来るだけ個性は抑えめにして、周りの家の色を見ながら、調和の取れる色を選びましょう。周りの色が暖色系の色ばかりなのに、自分の家だけ透き通るようなブルーを選んだ場合、景観が損なわれてしまうケースもあります。個性を主張するのは細かい所だけに留めて、多くの家の中の1つ、街の構成要素の1つである意識を持った方が、後のトラブルを回避できるケースが多いです。

④最初はだいたいの系統から選ぶ

最初から色の系統が決まっている方は良いですが、そうでない方は、まず近所を散歩しながら、大体の色の系統を決めるのがお勧めです。意識しながら家の周辺を散歩したりして、地域に溶け込む色を考えながら系統を決めていきましょう。グレー系、ブラウン系、クリーム系、オレンジ系、なんでも構いません。また、晴れている日と、曇りの日で色の見え方は変わります。出来れば両方の天候のパターンで見て回ってみると良いでしょう。

⑤ツートンカラーにする場合はケンカする色は控える

単色が最も無難なのですが、最近の住宅は新築時から1階と2階で色がツートンで分かれている場合や、ベランダや玄関まわりの色が分かれていることが多いです。また、もともと単色なお宅でもツートンにして欲しいと仰るお客様もいらっしゃいます。2色使ったツートンカラーの家の場合、赤と青のように全く違う色の組み合わせわお勧め出来ません。見た目が非常に派手になってしまう為、見る側に不快感を与えてしまいます。ツートンカラーの色選びのポイントとしては、調和の取れた同系色か、彩度が同じくらいの色を選ぶと失敗が少ないです。また、違う系統の色でも、茶系とクリーム系、グレー系と白系など相性の良い組み合わせはあるので、施工業者に相談してみると、アドバイスがもらえると思います。

また、色の境目にアクセントカラー(差し色)を入れる場合も多いです。1階と2階の境目に帯があるお宅は帯の色がアクセントカラーになります。色は多く選んだとしても3色まで限度と言われています。それ以上色を増やしてしまうと統一感のない家になってしまいます。

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スタンダードな、1階と2、3階を帯で分けたツートンです。

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ベランダや玄関まわり等、ポイントで色を分けたツートンです。

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ベランダと、外壁を縦に色分けしたスリートン仕上げです。

⑥カラーサンプルの活用方法について

塗装工事で色を選ぶ際、塗料にはカラーサンプルというものがあり、それを活用して色選びをします。カラーサンプルには基本色というベースの色を載せてあるものと、調色用の色を混ぜて作る用のカラーサンプルがあります。

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基本色の色見本です。

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調色用の色見本です。

ここで注意が必要です。今見て頂いたカラーサンプルですと、1つ1つの色はかなり小さく見えると思います。色は大きく広がるほど薄く見える特徴がありますので、小さいカラーサンプルを見ただけで色を決めてしまうと、思ったよりも色が薄かったなんてことになりかねません。そこで、実際に色決めを行う際はこのような1つの色を大きくした塗り板を活用して頂くと失敗が少ないと思います。

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このような塗り板を使って、晴れた日に実際に外壁に塗り板を当てて、色のイメージをつけると失敗が少ないと思います。なぜ晴れた日に外で色決めを行う必要があるかといいますと、色は光源によって見え方が変わる為です。太陽光の下、蛍光灯の下、白熱灯の下等、光源によって色の見え方は違います。実際に外壁に当たるのは太陽光なので、必ず太陽光の下で色決めは行うようにしましょう。

また、塗装する塗料の艶の有無でも見え方は変わってきます。艶があるほど太陽光を反射しますので、艶が無い塗料とは見え方が変わってきます。艶の有無に関しては好みになりますので、実際に近所の家を見て回るなどして、どちらにするのか決めていきましょう。ただ、例外もありますが、基本的には塗料は艶がある方が長持ちしますので、よほど強いこだわりが無ければ、艶有りの塗料を選ぶようにしましょう。

⑥カラーシミュレーションについて

コンピューターが普及するにつれて、カラーシミュレーションが簡単に出来るようになりました。実際の家の写真を撮って、それを塗り替えたかのように加工するというものです。しかし、カラーシミュレーションで色選びをすることはお勧め出来ません。カラーシミュレーションは実際の外壁と環境が異なるので色選びの参考になりません。色選びは、必ず実際の塗り板を、晴れた日に外で見て行いましょう。

⑦実際にその塗料を塗った現場を見せてもらう

色の目星がついたら、施工業者の担当者にお願いし、実際にその色を塗ったお宅を見せてもらいましょう。これが出来れば、色選びで失敗する可能性を大幅に下げることが出来ます。ここで、現場を見せたくないような様子の業者はあまり信用できないかもしれません。個人情報を理由に断ってくる業者もいるかもしれませんが、その場合は、現場を見せてくれる施工業者に変更するのも良いかもしれません。弊社でも、ご契約の際に、全てのお客様に個人情報を営業活動に利用させて頂いて良いか、工事完了時には、ホームページにビフォーアフターの写真等を載せて良いかなど、必ず確認を行っております。

⑧付帯部の色について

今までは、外壁の色決めのお話しばかりをさせて頂きましたが、住宅の塗装の際には付帯部の色も全て決める必要があります。付帯部には、雨樋、水切り、庇、戸袋、シャッターボックス、軒天等があります。附帯部の塗装にも気を遣わないと、統一感や調和が損なわれるので、注意しましょう。

附帯部の色の決め方としては、軒天は白か、外壁よりも薄めの色にしておけば失敗が少ないと思います。理由としては、太陽の光が上から当たる為、軒天は基本的に日陰になってしまいます。他の部分より少し暗く見えることを見越して、白か、薄めの色がお勧めです。黒で塗ってしまうと、屋根と同化してしまい、立体感が無くなってしまいますので、お勧めできません。他の、樋や水切り、シャッターボックス等は、基本的にサッシと同系色にすることをお勧めします。サッシの色は、黒、白、茶色、グレー等が多いと思いますが、1つの家に3つも4つも色が入っていしまうと統一感が無くなってしまうので、サッシの色に合わせて色を決めるのがお勧めです。

いかがでしたでしょうか?今回は、外壁塗装の色決めの際の注意点、失敗しない為のポイントをお伝えさせて頂きました。色決めは塗装工事を行う上で非常に重要な工程になります。特に、昨今は耐久性が高く、長持ちする塗料も増えてきています。1度塗装をしたら10年~15年は同じ色の外壁で過ごさなければなりません。色決めで失敗してしまったら憂鬱な気持ちで長い期間を過ごさなければならない為、慎重になる必要があります。今回お伝えさせて頂いた内容を活用して頂けば失敗は少ないとは思いますが、1番大切なのは親切な施工業者さんに巡り合えるかどうかです。実際に塗ったお宅を見せてもらったり、施工実績写真を見せてもらう事、あとは施工業者は経験から、どんな色がお勧めなのかアドバイスをもらうことが大切です。値段だけで決めるのではなく、塗装工事を行う際には、いくつかの業者さんの話をしっかりと聞いて、選ぶように心がけましょう。

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