サイディングボードの塗装

こんにちは!マストホームズ静岡、外装劣化診断士の工藤です。

今回は、今現在、新築時に最も使用される事の多い、窯業系サイディングボードの塗装についてお話しさせて頂きます。

私自身、静岡で塗装に携わって11年以上になりますが、色んな外壁の中で、窯業系サイディングボードを塗装させて頂く割合が圧倒的に多いです。

窯業系サイディングボード

弊社は、月に平均20件以上塗装工事をさせて頂いており、静岡県内での施工物件は1000件以上になります。弊社が普段させて頂いている工事を知って頂ければ、塗装を失敗しない為の基本的な知識は身につけて頂けると思いますので、ご一読頂ければ幸いです。

では、早速具体的な施工内容のご紹介をさせて頂きます。

 

 

①バイオ洗浄、高圧洗浄

足場を組んだ後、最初にさせて頂くのがバイオ洗浄と、高圧洗浄です。ここでポイントとなりますのが、高圧洗浄だけで無く、バイオ洗浄を行うかどうかという事です。高圧洗浄をしない業者さんはいないと思いますが、バイオ洗浄をしない業者さんはよく目にします。年数の経った外壁にはカビ、苔、汚れなどが多く付着していますので、通常の高圧洗浄だけでは不十分です。必ずバイオ洗浄を行い、しっかりと汚れを落としていきましょう。弊社では、オリバークリーナーというバイオ洗浄剤を使用しております。

バイオ洗浄
高圧洗浄


②コーキング工事

洗浄作業が終わった後、コーキングの工事を行います。ここで注意して頂きたいのが、コーキングの種類は、何を使用するかという事です。他社の見積りでよく目にするのが、外壁に塗るペンキの種類は見積り書に記載されているのに、コーキングについては記載が無いケースです。コーキングにも種類があり、物によって耐久性が変わります。外壁に良いペンキを塗ったとしても、数年でコーキングにヒビが入ってしまったら意味がありません。弊社では20年以上の耐久年数が期待出来る、オート化学工業の、オートンイクシードというコーキング材を使用しております。もし、見積り書にコーキングの名称の記載が無い場合は、種類を確認するか、他の業者に工事を依頼する様にしましょう。

 

古いコーキングを撤去し、接着剤を塗ります。
コーキング完了です。





③外壁塗装

コーキングの工事が完了したら、いよいよ外壁の塗装をを行います。ここで注意しなければならないのは、塗り回数と希釈量です。

塗り回数
希釈率

このように、メーカーの仕様で、塗る回数、希釈量は決まっております。メーカーの仕様通りに施工しないと実際の耐久性が発揮されない為、必ず守る必要があります。

そして、外壁に塗装は基本的には下地塗装1回、主材塗装2回の、計3回塗りを行っていきます。塗料の種類によって塗り回数は様々ですが、必ず塗料メーカーの仕様に基づいて施工を行うようにしましょう。

希釈率に関しましては、現場で計量器を使用し、分量を量りながら塗料を調合していきます。当たり前の事ですが、塗料を薄めて使用すれば耐久性が下がってしまいます。必ず塗料メーカーの仕様を守るようにしましょう。

外壁 下塗り
外壁 中塗り
外壁 上塗り

④附帯塗装

次が、附帯塗装です。

附帯塗装とは、雨樋やシャッターボックス、小庇等の金属や塩ビの部分の塗装です。外壁の塗装が終わった後は、このような附帯部分を塗装していきます。ここで注意しなければならないのは、下地塗装を行う事です。例えば、鉄の部分でしたら錆止め下地塗装、木の部分でしたら木用の下地塗装(防腐剤塗装の場合は例外)を塗ってから、ペンキを塗る必要があります。

鉄の部分に錆止めを入れずにペンキを塗ってしまうと、後々錆が出てくる可能性が高くなります。木の塗装で下地塗装をしないと、後々塗ったペンキが剥がれてくる可能性が高くなります。附帯部分の塗装は、下地処理をしっかりしているかどうかで、後々の不具合の有無に影響してきますので、必ず確認するようにしましょう。

鉄部 錆止め塗装
鉄部 主材塗装

⑤清掃

最後に、足場の解体が完了したら外回りの清掃を必ずさせて頂きます。塗装工事後は、コーキングの切れ端や、塗料の膜が多少は落ちてしまいますので、しっかりと清掃させて頂いてから、お客様にお渡しをさせて頂きます。

 

 

いかがでしたでしょうか?

今回は窯業系サイディングボードの塗装の流れと注意点をお伝えさせて頂きました。これから塗装工事をされる方は、是非、参考にして頂ければと思います。有難う御座いました。

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