シリコン樹脂とはその特徴を徹底解析します!!

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外壁製品の材料の特性や性能、用途等に関心を持つ方も多くなってきました。

自分が家を建てた頃には製品の数も現在のように多くの情報がなかった。

これまでにも利用していて、他の関連商品についての情報を調べたことがない。

このような方もまだまだ多いと思います。

住宅市場でも特に外壁という分野は、耐熱、耐火、耐風、耐候性、耐寒性と多くの比較的要素があります。

医療や化粧品の分野においても、健康に関する情報として多くの会社が元素や原子、高分子等の薬品に力を入れている時代です。

さまざまな分野での技術開発をご覧いただきながら、それぞれの解説を読んでいるとまるで辞典を読んでいるような感覚になる上、実際に自分たちが目にしている物への関心と強化などを考えると選べなくなってしまっているケースもあります。

こうした課題に対し、少しでも直接現場で携わっている会社からの情報として、それぞれの成分や化学繊維に至るまでの簡単にわかるお話をご提供していきたいと思います。

今回は、シリコン樹脂について語らせて頂きたいと思います。シリコン樹脂は、現状外壁塗装で最も頻繁に使われている塗料です。塗装店に『とりあえずオススメな塗料でいいから見積りを…』と伝えると、十中八九、シリコン樹脂塗料で見積りが出てくることでしょう。シリコン樹脂塗料がなぜそんなにも塗装店に使われるのか、そこにフォーカスをあてていきたいと思います。

まずシリコン樹脂塗料についてお伝えする前に、外装用塗料には、主にアクリル樹脂塗料・ウレタン樹脂塗料・シリコン樹脂塗料・フッ素樹脂塗料があり、それぞれの樹脂の種類によって耐久年数や特徴が違ってくるということをご理解頂きたいと思います。最近では、無機系塗料(ガラスコーティング)や遮熱塗料など、樹脂以外の名前で区分される塗料が出ていますが、結局のところ、どの樹脂を使っているかで耐久年数が決まります。遮熱塗料などにも必ず『変性シリコン樹脂赤外線反射塗料』というように遮熱の意味合いのネーミング以外に、必ずどの樹脂を使用しているかが記載されているはずです。逆に樹脂の記載がない場合は、アクリルやウレタンなどの安価な樹脂が使用されていることもしばしばありますので、ご注意ください。

さて、前置きが長くなりましたが、シリコン樹脂の特徴を述べていきたいと思います。シリコン樹脂の特徴は、価格・耐久性・低汚染性・耐熱性・絶縁性です。

まず、価格に関してですが、目安で1棟30坪であれば足場代込みで60万円くらいが相場かと思います。もちろんシーリング工事などは省きますが、『塗装すると100万くらいかかるでしょ?』とおっしゃるお客様が多い中、その想像よりも大抵は安く見積もることができます。ですので弊社でもお任せであればシリコン樹脂をはたき台としてお持ちすることが多いです。塗装工事は初めてという方も多く、金額もなんとなくウワサで聞いたのが100万円でという場合、高すぎず、安すぎずというシリコンが一番安心して頂けるのだと思います。『持ちが良いわりに意外と安い』これがメリットといえると思います。

次に耐久性に関してですが、これはJIS規格(日本工業規格)のA6909実験を基準にお伝えしたいと思います。JISのA6909は、建築用の塗料の対候性(≒耐久性)を数値化するための実験です。A6909の試験では、塗料を耐候性1種、2種、3種に分類しています。シリコン塗料は、まがい物でない限り、耐候性1種に属される高級塗料と言えます。各メーカー人気のシリコン塗料は間違いなく耐候性1種ですのでご安心下さい。耐候性1種に入るにはサンシャインウェザーメーターという劣化促進機でキセノンランプに照射され、80%まで傷むまでに2500時間以上耐えることが条件とされています。促進機で2500時間というと、自然界では200時間から250時間で1年とされているため、10年から12年半以上耐えるということです。つまり、耐候性1種のシリコン塗料は少なくとも10年から12年半は確実に持っていくはずです。ちなみにひと昔前、シリコン樹脂が一般的になる前によく使われていたウレタン樹脂塗料は劣化促進機で1500時間くらいが多いです。ウレタンとシリコンを比べるといかにシリコン樹脂塗料が持つかをお分かりいただけると思います。

IMG_8256こちらは日本ペイントの油性シリコンの促進耐候性試験結果です。3000時間で80%です。

次に低汚染性に関してですが、これはその名の通り、汚れがものすごく付きづらいということです。シリコン樹脂はもともと撥水性が高い樹脂で、汚れはつきやすい物質ですが、塗料に採用される場合、分子を組み替えて親水性を高めている場合がほとんどです。親水性とは、外壁に雨水が当たったときに、雨スジになって垂れていかず、その場で広がる状態をいいます。外壁が雨水をバッチリはじく(撥水性がいい)と汚れが外壁に残りますが、外壁が雨水と親しい(はじかずに広がる)と汚れも広がり、くっつきづらくなります親水性の話は、説明が難しいですが、親水性=汚れにくいと覚えていただければと思います。

次に耐熱性に関してですが、簡単に言えば、外壁をバーナーで燃やしてもなかなか燃えません。それはシリコン樹脂が、ガラスを構成するケイ素を多く含んでいるため、不燃性が高く、熱に強いといえます。

最後に絶縁性に関しては、まさしくゴムゴムの実の能力です。シリコン樹脂の中のシロキサン結合は電気が通過できないようになっているため、通電しません。帯電しない為、ほこりなども静電気が起こって外壁についてしまうこともありません。

さらに掘り下げると、シリコン樹脂でも、水性シリコンと油性(溶剤系)シリコンでも耐久性等に違いがでます

水性シリコンの特徴は、油性シリコンよりも価格が安い・職人が扱いやすい・環境面に良い・臭いが少ない。というメリットがあります。油性シリコンは、価格が高いものの、耐久年数が長い・防水性が格段に良い・コケ、カビが付きにくい・色褪せがしづらい等、塗料としては比較にならないほど良いものになります。その証拠に、促進耐候性試験でもシリコンより持たないウレタン樹脂が油性のウレタンになると、水性シリコンよりも耐久年数が長くなります。そのため、マストホームズでは、水性シリコンは基本的にお勧めしていません。もちろん、環境面に配慮されるお客様のご意向で、水性をお勧めする場合は少なからずありますが、やはり、耐久年数等、こらから10年、15年先を見据えると油性シリコンがいいのはあきらかです

まとめ

シリコン樹脂は、塗料のスタンダードで、日本中で最も使用されている塗料です。このブログをご覧いただいている方もシリコン樹脂塗料を業者からすすめられている方がおおいのではないでしょうか。それであれば、シリコン樹脂は自信をもってお勧めできる塗料ですので、ご安心ください。しかし、ここまでシリコン樹脂のことをこれだけ書いて恐縮ですが、やはり一番大事なことは、『何を塗るかではなくどのように塗るか』です。結局の所、いかにいい塗料も塗り方を誤ったり、手を抜いた工事をしてしまえば、まったく意味がありません。相見積をとることは重要なことです。価格競争も大事なことです。しかし、価格ではなく、工事内容こそが一番大切なことですので、ご注意下さい(あたりまえのことすぎて恐縮です)。話はそれてしまいましたが、良い業者、良い塗料が合わさって、最高の塗装工事になるようお祈りしています。

それでは、今日も静岡市内、あなたのお家の近くでどこかで頑張っていますので、また会う日まで!!さようなら!!

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